海老原暎展
梅雨の雲が垂れ下がるどんよりした銀座の空から、招待状を頂いた絵画展の敷居を跨げば、さわやかなパステルカラーを背景にさまざまな画がわたしを迎えてくれた。
去年、あるきっかけで出会った男性に、初対面にして伊豆高原の自宅に招かれ、廊下や部屋に飾られた絵を私は気に入り、作家を尋ねると、その彼の母が描いているという
それからしばらく彼とは疎遠になっていたが、彼よりも絵の方が記憶に鮮明で、個展の際には連絡を頂きたいと申しでていた。
さて、絵というものは同じ立ち位置から眺めていると、また違ったものに見えてくる
一瞬の出会いから、経過した時間だけじわじわと深く感じ入るごとに、違う表情をみせてくれる。
わたしはそのなかから一枚の絵に魅せられ、やがて所有したくなっていることに気づく
一枚の絵から自分の感情の揺らぎを楽しんでいた。